編集者から

知床半島

石川 直樹 著
A4変形判・96頁
定価 2,500円(税込)

 知床が世界自然遺産に指定されたのは2005年のこと。道外や海外からの観光客は増えましたが、道民にとっては相変わらず極寒の「地の果て」のイメージから抜け出していないように思います。
 そこへ飛び込んできたのが、世界を旅する写真家・石川直樹さん。北極やヒマラヤなどの極限を見てきた冒険家の目に映る知床は、ちゃんとした人の活動がある町、決して「寂しくない」町でした。
 この本との出合いが、新しい旅の始まりになる。久しぶりに、知床を旅してみませんか?


編集担当 S.K





小樽 蔵めぐり イラスト帖

今村 敏明 著
A5変型判・160頁
定価 1,728 円(税込)

 古くて新しい商都・小樽の歩き方
 北海道で蔵といえば、小樽の運河沿いにある大型倉庫、函館の金森赤レンガ倉庫群が有名です。本書の著者・今村敏明さんは、建築物を長く描いてきたイラストレーターで小樽在住。住宅地にひっそりとたたずみ、小樽らしい町並みを形作ってきた蔵が徐々に壊されていくのを見かねて、その価値をもっと多くの人に知ってもらおうとスケッチを始めました。
 取材は足が基本。町を歩いて見つけた蔵を1棟ずつ描き、所有者に蔵の由来を聞き、所有者が不明なものはつてをたどって探し回り、3年余りをかけて刊行に漕ぎ着けました。
 市内を8つのエリアに分け、蔵の位置と付近の見どころも紹介しています。商都・小樽の盛衰をたどり、歴史をめぐるまち歩きのお供にもなるユニークな一冊です。


編集担当 S.K





はじめての北の家庭菜園

大宮 あゆみ 著、山口 猛彦 監修
B5変型判・192頁
定価 1,500円(税込)

 自分で育てた採れたての野菜ほどおいしいものはありませんよね。でも、意外と難しいのが野菜作り。はじめてではなくても「一度失敗しちゃったし…」という方もいるのでは?
 かくいう著者の大宮あゆみさんもその一人です。見よう見まねで育て始めた野菜。世話をしきれず放置してしまったものの、いつしか力強く実ったトマトの生命力に感動したことがきっかけで野菜作りを学んだそうです。そんなご本人の体験があったからこそ、本書が生まれました。
 タイトル通り、はじめての方、そして大宮さんのように苦い経験をお持ち方のためのとってもわかりやすい1冊です。
 本書で少し自信がついたら、次は『ステップアップ 北の家庭菜園』がおすすめです。


編集担当 M.Y





もりのやきゅうちーむ ふぁいたーず
つよさのひみつ

作・北海道日本ハムファイターズ選手会/絵・堀川 真
A4変型判・32頁
定価 1,400円(税込)

 ファイターズの選手たちが創作した絵本の第2弾です。今作も子どもの成長に大切なことを楽しく教えてくれます。大野奨太選手会長も「読書の大切さだけでなく、食べること、寝ること、運動することをプロ野球選手ならではの形で子どもたちに伝えていきたい」と話しています。
 また、前作同様に選手たちの実話をもとにしたエピソードも詰まっています。例えば、ねぼすけのゴリラをサルとカラスが一生懸命起こす場面。これも実際に遠征中などで早起きが苦手な中田翔選手を起こすのは、いつも中島卓也選手と杉谷拳士選手だからです。試合になると、一回から九回までどの瞬間もチームに頼りにされている大将、中田選手のおちゃめな一面が垣間みえます。


編集担当 H.I





ギリヤーク尼ヶ崎「鬼の踊り」から「祈りの踊り」へ

著・ギリヤーク尼ヶ崎/写真・植村 佳弘、南 達雄ほか
A4判・168頁
定価 3,240円(税込)

 今年8月に86歳を迎えた函館出身の舞踊家、ギリヤーク尼ヶ崎氏。この本は、伝説的な大道芸人として国内外で高い評価を得るギリヤーク氏の自叙伝風写真集です。若き日のパリ中心部の街頭公演から、東日本大震災の被災地、宮城県気仙沼市での追悼の踊りまで、彼のこれまでの生きざまをカラー・白黒あわせて200枚以上の写真で紹介しています。人生の哀歓を独自の創作舞踊で表現してきたギリヤーク氏。芸に生涯をささげた男の魂の叫びを感じ取ってください。


編集担当 T.K





函館・道南鉄道ものがたり SLから新幹線まで

原田 伸一 著
A5判・320頁
定価 1,890円(税込)

 北海道新幹線の新函館北斗駅は少し前まで一日に上下21本の普通列車が停まるだけの小さな無人駅で、渡島大野駅という名前でした。それが、新幹線開業と同時に特急「スーパー北斗」も停まるようになり、利用客が急激に増えました。

 新函館北斗駅のある大野地域は「北海道水田発祥の地」で、現在も道南を代表する米どころ。そのため、明治35 年の駅の開業当時は「SLの煙で稲の発育に悪い」と住民の猛反対にあったそうです。そんな知られざるエピソードが満載です。ぜひお手にとってみてください。


編集担当 H.I





北海道の私鉄車両

澤内 一晃・星 良助 著
B5判・272頁
定価 2,970円(税込)

 北海道の私鉄44社に所属したことのある車両は、すべて合わせると数万台にのぼります。著者の澤内一晃さんと星良助さんは国立公文書館などに所蔵されている公文書や組立図といった関連資料を片っ端からかき集めて、一台ずつ調べました。その成果をまとめたのがこの本です。

 一本の枝を探し求めて樹海をさまようような、はてしない仕事です。棚から棚へ、こぼれるように置かれた資料の束を調べ尽くすまでに、10年以上の歳月がかかりました。並外れた探究心と情熱ですよね。鉄道に興味のある方はぜひお手にとってみてください。


編集担当 H.I





写真が語る旭川 明治から平成まで

北海道新聞社 編
B5判・160頁
定価 2,160円(税込)

 明治35年の陸軍第七師団設置を機に、軍都として急速に発展した旭川。ただ、爆発的に人口が増えたのは戦後です。農業以外に大きな産業が育たなかった旭川が、道内第二の都市へと成長したのはなぜなのか。開拓の時代から平成に至るまでの200枚を超える写真に、その答えが隠されています。

 戦争から自由、そして平和へ。時代を超えて旭川の街を愛した人々の息遣いを、貴重な写真の数々で振り返ってください。


編集担当 T.K





北海道の小麦でパンを焼こう

森本 まどか 著
B5変型判・128頁
定価 1,700 円 (税込み)

 “ 米チェン”から“ 麦チェン”へ―― なかなか難しいチェンジです。北海道民なら、すでに道産米にチェンジ済みの方が多いのではないでしょうか。

 しかし、これが小麦となると、なかなか一筋縄ではいきません。それは、日本の小麦自給率が約13%にとどまり、生産量日本一とはいえ道産小麦はその7割程度なのです。小麦は口にしない日はないほど欠かせない原材料ですが、お米と違い加工品が多いため、なかなか産地まで意識が向きません。

 しかし、最近は出所のはっきりした食材を好む消費者が増え、パンに適した小麦の品種改良も進み、スーパーやコンビニ、まちのパン屋さんで「北海道小麦使用」のパンをよく見かけます。

 家庭で焼くパンだからこそ、ぜひ近くの畑の小麦で、との想いから本書はできました。

 現在、主なパン用の小麦は6品種。実に個性豊かな面々です。その特徴も知って楽しんでほしいです。また、本書で使用している「とかち野酵母」を使うと、オール北海道の食材でパンができます。ホームベーカリーでもおいしく焼けますよ。この機会にぜひ、小麦について考えてみませんか。


編集担当 M.Y





夕張再生、俺が引き受けた
財政破たんの故郷で市長になった男

第七代夕張市長 藤倉 肇 著/森 浩義 編
四六判・304頁
定価 1,700 円 (税込み)

 夕張市が財政破たんした直後の夕張市長選で当選した第七代夕張市長、藤倉肇さんの自叙伝・市長回顧録です。

 藤倉さんは夕張の炭鉱街に生まれ、夕張北高を卒業後に上京し、タイヤ工場の職工をしながら日本大学の夜学を卒業。営業職に昇格して全国を飛び回って実績をあげ、ついには北海道ヨコハマタイヤ販売の社長となった苦労人です。

 故郷の窮状を見かねて市長選に出馬。「素人市長」を自認しながらも任期中に5 人の総務大臣と渡り合い、全国初となる再生計画をまとめ、複数の企業誘致も実現しました。現在の鈴木直道市長を後継指名し、1 期で市長職を退きました。日本の自治体史の1 ページともいえる4 年間の裏側で「今だから話せる」内容を満載した一冊です。

 本書の中に幾度も登場する藤倉さんの言葉が、私たちに力を与えてくれる気がします。

「なにくそ!」


編集担当 G.O





スコアアップ!名人・萩史之のパークゴルフコース攻略法

萩 史之 監修 和田 玲花 著
A5判・216頁
定価 1,620 円 (税込み)


 この本の監修者萩史之さんは、パークゴルフ愛好者の間では知らない人がいないほどの達人です。多くのプレーヤーが頭を悩ます難攻不落のコースも簡単にスコアメイクし、あっさり攻略。その技術力の高さから、「パークゴルフの申し子」という異名をとるほどです。

 萩さんの本業は帯広市内の居酒屋「田吾作」の店主です。店を切り盛りするかたわら、「クラブが自分の身体の一部に感じるくらい」までひたすら練習に励むそうです。華やかな舞台での活躍を支えているのは、睡眠時間を削ってひとり黙々と汗を流す時間です。大会前日にこの本を買って、一夜漬けで暗記しても、日ごろから練習していないとダメですよ。


編集担当 H.I





北海道の赤い電車 さよなら711系

チーム711編
B5判・96頁
定価1,080円(税込み)


 赤い電車こと711系は北海道で初めての電車として、1968年に華々しくデビューしました。以来約半世紀にわたり、札幌や旭川、小樽といった大きなマチとマチを結び、北海道の大動脈の役割を果たしてきました。引退は残念ですが、赤い電車の背中を見て育った頼もしい後輩たちがいます。これからは快速エアポートなどに使われている733系や721系を中心とした後輩電車が、都市間輸送の重責をしっかりと引き継いでくれるのだと思います。


編集担当 H.I





昆虫図鑑 北海道の蝶と蛾

堀 繁久・櫻井 正俊 著
A5判・423頁
定価4,860円(税込み)


 鱗翅目(りんしもく)と呼ばれる蝶と蛾の仲間。北海道では3500種ほどが記録されています。しかし、それらを網羅する手ごろな図鑑はありませんでした。
 本書は北海道で確認されている蝶類138種、大蛾類1503種、小蛾類1575種、計3216種をカラーで掲載。道内で見られる蝶と蛾のほぼすべてをカバーしました。
 種の特徴や似ている種との区別点は引き出し線を引いて簡潔に解説。北海道に記録のある、または記録される予定の鱗翅目全種をまとめたリストも掲載しています。
 専門的なことは分からなくても、ページをめくるだけで蝶と蛾の色や模様、形の多様さに驚かされるでしょう。昆虫好きな子どもから、調査・研究に携わる方まで活用していただきたい図鑑です。


編集担当 A.N





日本の蒸気機関車 動態保存アルバム

三村 雅人 著
B5判・176頁
定価1,900円(税込み)


 鉄道ファンのなかでもとりわけ人気が高いのが蒸気機関車(SL)です。一度は終焉を迎えたSLですが、その後観光や地域活性化などを目的に復活し、現在も全国各地でその姿を見ることができます。残念ながら、JR北海道が運行するSLは、釧路で走る「SL冬の湿原号」を除いて、昨年限りで休止になってしまいました。今年からニセコや函館でSLが見られなくなるのはさみしいですね。この本では、道内で活躍したSLの雄姿も多数掲載しています。


編集担当 H.I





土方歳三最後の戦い 北海道199日

好川 之範 著
四六判・327頁
定価1,836円(税込み)


 幕末のヒーローとして人気の高い元新選組副長・土方歳三。戊辰戦争最後の戦場となった函館で撃たれて亡くなるまで、劣勢な旧幕府軍にあっても「誠」の誇りと魂を失わず、戦い抜いた姿に心ひかれる人は多いでしょう。
 土方が北海道で過ごしたのは上陸から戦死までわずか199日。その最後の日々をたくさんの史料や伝承、子孫ら関係者への取材を通して丹念に描いたのが本書です。戦闘での活躍はもちろん、読み進めるほどに、仲間たちから母のように慕われたという人間・土方の姿が浮かび上がってきます。
 なぜ北を目指したのか、だれに撃たれたのか-数々の疑問も解き明かし、読み応え十分です。道内の土方ゆかりの地も多数紹介しており、歴史散歩も楽しめますよ。


編集担当 A.N





小さな森の物語 十勝・鎮守の杜の動物たち

矢部 志朗 著
B5変型判・96頁
定価 1,900円(税込み)


鎮守の杜の小宇宙

 編集作業も中盤に差し掛かった6月中旬、デザイン担当の佐々木正男氏とともに音更神社を訪れました。樹齢百年のミズナラの木のすぐ先は、役場の駐車場。反対側の町道は、ひっきりなしに車が走っています。でも、木々の緑がこれらの喧騒を吸収しているのでしょう。森の中は静寂でした。
 気が付くと、足元では木の実を一生懸命食べているエゾリスの姿が。カワアイサの親子も、役場の裏の池でのんびり日向ぼっこしています。まさに鎮守の杜の小宇宙。小さな森で私たちが受けた感動を、ぜひこの写真集で一緒に分かち合えたら、と願います。


編集担当 T.K





室蘭工大 未来をひらく技術と研究

国立大学法人 室蘭工業大学 編
A5判・232頁
定価 1,620円(税込)


 白樺の皮を使ったプラスチック? ひび割れを自己修復するコンクリート? 聞いただけでは夢のような話です。「創造的な科学技術で夢をかたちに」という理念のもと、そんな研究に取り組んでいるのが室蘭工業大学です。
 この本では発想がユニークな29件の研究を紹介しました。工業・技術系の話なので、聞きなれない専門用語や難解な化学式もたくさん出てきます。読んで内容を完全に理解するのは難しいかもしれません。
 けれども、それぞれの研究の大まかな中身を知るだけで、「技術大国・日本」の底力が見えてきます。この本で「未来」の技術に触れてみませんか。


編集担当 H.H





さよなら江差線

さよなら江差線編集委員会 編
B5判・176頁
定価 1,900円(税込)


 5月11日、多くの人に惜しまれながらも、江差線木古内~江差間は78年の歴史に幕を閉じました。JR北海道発足後の路線廃止は江差線で10路線目、平成7年の深名線以来19年ぶりのことです。江差線は昭和11年の全線開通以来、地域の人々の生活を支え、沿線の町の発展を支えてきました。廃線になっても、鉄道が運んでくれたたくさんの思い出は決して色褪せるものではありません。本の中では、江差線を軸にして昔のまちの様子や暮らしぶりを紹介し、地域の歴史や文化がわかる内容になっています。この本が、鉄路とともに歩んだまちの歩みを後世に語り継ぐ架け橋になればと願っております。


編集担当 H.I





3.11に生まれた君へ

「君の椅子」プロジェクト 編
四六判、267頁
定価 1,728円(税込)


 「感動の連続です」「涙が自然にあふれてきました」「この本に出会えて本当に良かった」-。発売から2カ月。読者の方々から寄せられた声です。

 東日本大震災発生の当日、東北3県で生を受けた31の“ いのち”。その誕生を祝い手作りの椅子を贈った編者に、父母らは被災時の記憶と、わが子を慈しむ思いをつづった文章を寄せました。本書は、その尊い生命誕生の物語をまとめた手記集です。

 道北で始まった取り組み「君の椅子」プロジェクト。磯田代表は、「子どもたちの健やかな成長を見守り、『あの日』を忘れないためにも、手記集が長く読み継がれてほしい」と願いを語ります。多くのメディアで取り上げられ注目度も高まる本書、ぜひご一読ください。


編集担当 M.M





日ロ現場史 北方領土―終わらない戦後

本田 良一 著
四六判、612頁
定価 2,268円(税込)


北海道民なら、一度は読んでおきたい1 冊

 本書は戦後70年、北方領土の返還を求め、また、元島民の生活を守るため闘ってきた有名無名の人たちの話です。70年間も日本に返還されない政治的な問題はどこあるのか、なぜ、“境界”の海に向かう人たちが後を絶たなかったのか、故郷への断ち切れぬ思いと平和で安全な海を願う元島民のやり切れぬ気持ちはいったいどこに?? 複雑な事情が複層的にからみあう北方領土問題の根の深さを改めて知ることができます。

 領土問題にゆれる日本の「今」を知るためにも、ぜひとも読みたい1冊です。


編集担当 M.Y





いとしの大衆食堂~北の味わい32店

文・北室 かず子/写真・田渕 立幸
四六判・288頁
定価 1,620円(税込)


魅力的な「食の場」

 大衆食堂といえば、昭和の時代を感じさせるたたずまいで近年再び脚光を浴びており、「孤独のグルメ」「深夜食堂」など、気取らない飲食店を取り上げた若者向けのテレビ番組も人気です。

 この本で取り上げた店は「昼はもちろん、夜でも1000 円以内で満腹になる」「料金は安くても味に手抜きはしない」「地元の人に長く親しまれている」などの条件を満たす全道32 店。ほとんどが家族経営で、顔なじみのお客さんがほとんどです。そこがファミレスなどとの一番の違いなのですが、知らない店には入りづらいもの。まずはこの本で店主の思いや味へのこだわりを知り、魅力的な「食の場」を訪ねてみませんか。


編集担当 S.K





原子力 負の遺産 核のごみから放射能汚染まで

北海道新聞社 編
四六判・255頁
定価 1,620円(税込)


核の諸問題に迫る

 本作品は、北海道新聞紙上で2012年4月から連載された「原子力 負の遺産」第1部~6部をもとに、他の核廃棄物等の関連記事をまとめたものです。福島第1原発事故を契機に表面化した「核のごみ」、事実上破綻している核燃料サイクル政策、原子炉の廃炉など、解決を先送りできない原子力に関わる様々な課題について、2人の記者が鋭く迫りました。原子力へのアレルギー反応を露骨に示すのではなく、丹念な取材によって問題の実像をつかみ、解決への道筋を探ることを目指した内容です。日本の原子力政策の根幹を大きく揺るがす問題だけに、読者だけでなく識者の反響も考えられ、貴重な記録となることでしょう。

 なお、本連載企画は「日本ジャーナリスト会議(JCJ)」からJCJ賞を、札幌の市民団体「メディア・アンビシャス」から活字部門の大賞を受賞しました。


編集担当 T.K





函館の路面電車100年

函館市企業局交通部 編
B5判・176頁
定価 1,836円(税込)


東京都電と100年の絆

 さて、問題です。函館市電の軌間(レール幅)は1372ミリですが、日本には函館と同じ軌間の路面電車が2カ所あります。それはどことどこでしょうか? ちなみに札幌市電は1067ミリですから、違います。

 答えは東京都電と東急世田谷線です。そのうち東京都電は函館市電と古くからのつながりがあって、明治30年に函館市電のルーツとなる亀函馬車鉄道が開業した際に、線路敷設の技術者を東京都電から派遣されたのがきっかけで、函館市電は東京都電と100年以上にわたる交流があるのです。昭和9年の大火で函館市電の車両48両が焼失した際には東京都電から車両45両を、昭和45年にも車両10両を譲り受けました。残念ながら現在は東京都電から譲り受けた車両はササラ電車の2両を残すのみとなってしまいました。冬に活躍する2 台のササラ電車は東京都電との100年の絆を受け継ぐ貴重な車両なのです。


編集担当 H.I





新・風景ガイド 美瑛・富良野

高橋 真澄 著
A5判・120頁
定価 1,296円(税込)


CMで人気沸騰

 美瑛・富良野地域は、今や北海道でもっとも人気のある観光地として定着していますが、意外なことに観光ガイドなどで紹介されるようになったのは、あの写真家・前田真三の作品が発表された1975年以降と言われます。それまでの北海道観光といえば洞爺湖や層雲峡、知床半島などが定番でした。

 本書の著者、写真家の高橋真澄さんがこのエリアを撮影しはじめたのは80年ごろ。95年には上富良野町に自らのギャラリーを構え、早朝から日没まで、ほぼ毎日欠かさず撮影に出かけています。最近は、嵐が出演するCMで話題の「五本松」(美瑛町)周辺が渋滞で混雑するなど、変わらぬ人気を集めるこのエリアを隅々まで知り尽くした著者ならではの会心作が満載です。


編集担当 S.K






北海道パークゴルフ場ガイド2013-14

北海道新聞社 編
B5判・216頁
定価 1,234円(税込)


パークゴルフの旅に出ませんか?

2年ぶりの刊行となるコースガイドの決定版です。パークゴルフ場の取材を長年行っているフリーライターののしろや秀樹さんが、今回も現地での聞き取り内容をまじえて、営業時間、温泉などの周辺情報を満載しています。紹介する全道の758コースのうち602コースには写真と現地周辺の案内地図を付けました。

巻頭特集では、「のっキー」の愛称でPGファンにおなじみののしろやさんが、何日間もかけていろいろなコースを回る「旅打ち」の愛好者に密着取材。キャンピングカーや改造バスでのんびりパークの旅を楽しむ3組のようすをレポートしています。バスなどの送迎プランがある全道の宿泊施設の情報も掲載しました。さあ、みなさんもパークゴルフの旅に出てみませんか?


編集担当 S.K






よくわかる 北海道の家庭菜園

大宮 あゆみ 著/山口 猛彦 監修
A5判・208頁
定価 1,404円(税込)


野菜づくりの失敗の原因は、意外と簡単なことに気づいていないかららしい―。

例えば、北海道では、春の苗の植え付け時期をもう少し気温(地温)が上がるまで待つとか、冷たい水を与えすぎないとか、ちょっとしたことだったりするようです。

北海道の気候に合わせた、道民のための野菜づくりの入門書です。43種の野菜の育て方と基礎知識を、豊富なイラストで分かりやすく紹介。菜園ビギナーさんはもちろん、「どうもおいしい野菜ができない」という人にもぴったりの1 冊です。手づくり野菜は栄養価や鮮度など、いいこと尽くめ。自分で育てた野菜が食卓にのるしあわせを味わってみませんか?


編集担当 M.Y






佐々木十美の子どもと食べたい晩ごはん

佐々木 十美 著
B5判・112頁
定価 1,620円(税込)


3年前に刊行した『おうちで給食ごはん』に続く置戸町の給食レシピ第2集です。調理を担当する管理栄養士の佐々木十美さんがNHKの番組で取り上げられるなど、「置戸の給食」はいまや全国ブランドです。

旬の素材、調味料、下ごしらえ──。これが十美さん流のポイント。素材といっても給食ですから、使うのは身近にあるものばかり。たとえば牛肉はなく、鶏肉もむね肉がほとんどです。そんな素材を生かすのが下ごしらえ。洗う、下味をつける、切り方を工夫する。40年にわたって磨いた技が光ります。実際に給食で使っている調味料も紹介しています。経験と情熱を注いで練り上げられたレシピ73品を、みなさんの食卓にもどうぞ。


編集担当 S.K






みんな大好き さっぽろのパン屋さん

すずき もも 著
A5変型判・128頁
定価 1,404円(税込)


お米が主食の日本人ですが、「一日1回はパンを食べないと」という人も多いかもしれませんね。そんな日本の朝の食卓に欠かせないのが食パン(角食)。実は、今回の取材で見直したのも食パンでした。多くのパン屋さんが力を入れているため、食パンといえどもとても個性豊か。食べ比べも面白いですね。好きなパンは人それぞれです。本書はパンの種類ごとに掲載しているので、好きなパンからお店を見つけるのも良し、新たに自分の好きなパンを探すも良し……。きっと、日々のパン食が豊かになるお手伝いをしてくれるはずです。


編集担当 M.Y






できた!電気代600円生活

はらみづほ 著
A5変型判・144頁
定価 1,404円(税込)


簡単、役立つ生活の知恵

節電で、いつもの冬より室内温度を低めに設定している家が増えています。本書には、窓やドアの防寒対策や湯たんぽの活用のほか、当たり前のように使っている電化製品の使い方を考え直してみては、という提案がいっぱいです。

炊飯器の代わりに鍋とガスでごはんを炊き、パンもトースターではなくフライパンで焼いてみませんか。節電効果だけでなく、「このほうが断然おいしい」というのが、著者のはらみづほさんが電気代600 円生活を続けている理由です。ついに冷蔵庫ともさよならしたはらさんが実践している簡単で便利な保存食の作り方や、野菜や果物クズを水につけておくだけの洗剤、美容液など、身の回りのものを生かして楽しく始められる生活術が満載です。


編集担当 S.K






夏彦ファミリー

坂下 康裕 著
AB判・112頁
定価 2,160円(税込)


道新では「初」となる犬の写真集です。しかもフレンチブルドッグ。硬い内容のものが多い道新の本の中で、強烈な個性と異彩を放っています。びっくりした人も多いのでは。編集でとことん追求したのは、本物のブルドッグが目の前にいるかのようなリアルさです。そのため毛並の見え方を大事にしました。本の紙は毛並が良く出るよう美術書などに使う高級なアート紙にして、印刷会社にも毛並の色合い調整に力を入れてもらいました。

作業は著者の写真の質が高かったおかげで、予想より短時間で終了。毛並はなかなかの出来栄えです。ぜひ写真集を手に取って、犬たちの顔のアップ写真をご覧になってください。いかがです、本物を感じてもらえましたか?


編集担当 H.H





北海道 温泉大図鑑

小野寺 淳子 著
AB判・368頁
定価 2,700円(税込)


20年以上、旅と温泉をテーマに取材をしている旅行ジャーナリストの著者が、この10年、実際に入浴した温泉を紹介しています。函館市営谷地頭温泉、ニセコの五色温泉旅館、十勝岳温泉の凌雲閣、虎杖浜温泉・いずみ、トムラウシ温泉・東大雪荘…。私もお奨めできる温泉もきちんと紹介されています。

有名な宿より、地道に頑張っている温泉を大きく掲載しています。癒やされる温泉、家族でくつろげる湯、友達同士で楽しめる宿―。さまざまな温泉が収録されており、一生付き合える温泉を探すために参考になる本です。


編集担当 S.F



おたる・しりべし旅日記 ~小樽・積丹・ニセコ・岩内~

北海道新聞小樽支社報道部 編
B5変型判・240頁
定価 1,728円(税込)


 「おたる・しりべし旅日記」メーンのイラストレーター、横山文代さんは漫画家であり油彩画家でもあります。実物をも凌駕する見事な風景画と、コミカルな人物のタッチがそれを表しています。8月に開催された原画展には彼女のファンが多数訪れ、即売の売り上げに大いに貢献しました。いよいよ秋の行楽シーズン、この本を片手に実際の風景とイラストを見比べてはいかがでしょう。横山ワールドのファンになること間違いなしです!


編集担当 T.K



室蘭の記憶 ―写真で見る140年

室蘭市、北海道新聞社 編
B5判・160頁
定価 2,160円(税込)


室蘭の歴史を、どの程度ご存知でしょうか。「鉄のマチ」として教科書に載るほど、その名は全国に知られている一方、北海道開拓の大きな歴史の流れの中で、いつごろから、どんな出自の人々が開墾の鍬をふるい、またどんな経緯で、現在に至る重要港湾を擁する重化学工業都市へ成長を遂げたか、市民でも詳しく知らない方が多いかと。本書は、貴重な写真と豊富な解説文により、開港からの140 年を理解することができる、いわば「歴史写真集」です。室蘭っ子にとっては懐かしいことこの上ない昔の街角の様子や、人々の暮らしぶりを写した写真も多数収録しています。市民はもちろん、過去この地で暮らし、今は離れてしまった方々、必見の本です。


編集担当 M.M



ポールで歩こう シニアのためのノルディックウォーキング

藤田 隆明 著
A5判・128頁 
定価 1,620円(税込)


一緒にいかがですか?

みなさんの周りに、「歩くのがおっくうになって」と家に閉じこもりがちになっているお年寄りはいませんか? まだ歩く力はあるのに、転倒の不安などで足の筋力が衰えがちなおばあちゃんおじいちゃん、2本のポールを持ってゆっくり歩いてみませんか─というのがこの本でお伝えしたいことです。

そうしたお年寄りを介助する家族にしてみれば、「歩かせて転んだりしたらタイヘン」と気をつかってしまうということもあるのでは。そんなときは、まずは介助する人がポール歩きを体験してみるのもおすすめです。そして、2本のポールを手渡してみましょう。老老介護が、少し楽しくなるかもしれません。この本では、リハビリに活用している医師の声も伝えています。


編集担当 S.K



北の花名山ガイド

梅沢 俊 著
A5判・240 頁
定価 1,944円(税込)


北海道内で登山の心得がある方なら、ほとんどの人がこの名前をご存知かと。「夏山ガイド」シリーズの共著者、''うめしゅん''こと梅沢俊さんです。本書は、植物写真家で登山のエキスパートでもある著者が、美しい高山植物を山行の道中で観賞できる、えりすぐりの道内45座を紹介したガイドブックです。

咲き誇る花々の写真と詳しいルートマップを見ながら、独特の筆致の解説文を読み進めると、梅沢さんと一緒に登山道を歩いているような気分が味わえます。危険な箇所への注意喚起、自然を守ることへの心配りも忘れません。

アクセスや宿泊の情報もばっちり。山好き、花好きな方ならベテラン、初心者問わずオススメの内容です。ぜひご覧下さい。


編集担当 M.M



プロ野球審判 ジャッジの舞台裏

山崎 夏生 著
四六判・272 頁
定価 1,404円(税込)


北大野球部時代は補欠だった男が、テスト生としてプロ野球の審判の世界に挑み、苦闘した「汗と涙と絆の物語」です。選手の間近が職場という「特等席」から見たイチロー、野茂、落合ら一流プレーヤーの超絶技巧、歴代の名だたる監督との丁々発止の応酬、判定技術の奥深さなどもたっぷりとつづりました。

3月上旬の刊行後、マスコミに次々と紹介記事が登場。道新はもちろん、東京新聞、フライデーなど掲載された新聞、雑誌は既に10 紙・誌に達しています。

高知新聞の書評は「夢追い人の『勇気の書』」、週刊ベースボールには「ここ数年の野球関係者の著作ではピカイチと激賞しておきたい」との評価をいただきました。


編集担当 Y.H



北の無人駅から

渡辺 一史 著
四六判、792頁
定価 2,700円(税込)


792頁もの分厚い本に、8年半に及ぶ丹念な取材の成果が凝縮されています。「こんな夜更けにバナナかよ」で大宅壮一ノンフィクション賞、講談社ノンフィクション賞をダブル受賞した著者の注目の第2弾。各メディアが書評欄などで相次いで取り上げ、卓越した筆力を称賛しています。
新聞では毎日、読売、朝日、日経の全国紙のほか、共同通信、時事通信を通じて多くのローカル紙・地方紙に掲載されました。週刊文春や週刊朝日などでも大きく取り上げられました。
北見の文学関係者が選ぶ林白言文学賞の正賞も受賞。昨年11月の刊行後、3刷まで増刷を重ねています。


編集担当 Y.H



北海道廃止ローカル線写真集 追憶の鉄路

工藤 裕之 著
A5判、416頁
定価 2,700円(税込)

北海道廃止ローカル線の現役当時の沿線風景を1200 枚以上のカラー写真で再現しました。駅舎、車両、車窓、まちの風景など、22 線区の懐かしい記憶を伝える写真集です。
夕張鉄道から譲渡されたディーゼル機関車「DD1002」が牽引する北炭真谷地炭鉱専用線の石炭列車や、時刻表にも掲載されていなかった新士幌仮乗降場など貴重な写真も多数収録されています。北海道の隅々まで張り巡らされていた鉄道網は人々の暮らしを運び、文化の一端を担っていました。日常風景のど真ん中を駆け抜けたローカル列車たちの最後の輝きをぜひご覧ください。


編集担当 I